東京クラブ
今でこそ繁華街や興行といえば有楽町/日比谷/銀座、渋谷、新宿ですが、古くから栄えた街といえば浅草です。いわゆる浅草六区は'70年代以降しか知らない私にとっては、封切館よりもキャピタルや中映といった3本立ての名画座が奮闘していた印象が強かったです。この東京クラブは和洋取り混ぜた娯楽指向の強い3本立てと、3階建てという映画興行の全盛を偲ばせる建物が印象的な映画館でした。取り壊しが決定して、突然かつての名作映画を連続上映。最終日の最終回、「第三の男」が終わって幕が引かれたとき、場内は拍手に包まれていました。その後「絶賛上映中」という看板をひったくって帰りました(笑)。
煉瓦作りの巨大な建物。中はまるまる一つの映画館で、この建物自体が味わい深い風情を醸し出していました。 |
入場口。左側の「本日限り」という看板が泣かせる。入って右側に、もぎりのおばちゃんがいる。 |
3階席より。一番後列からだと、スクリーンがよく見えない。椅子も壊れたものが多かった。 |
2階席より。3階に席が分かれているとはいえ、各階の席数は以外と少ない。 |
1階席。おばちゃんがかごを片手にアイスクリームやポップコーンを販売していた。 |
スクリーン側から2階席と3階席を眺めたところ。とにかく縦長の映画館でした。 |
建物を右後ろから見たところ。向こうに見えるのは、浅草ROXだ。 |
映写室。位置的には、2階席の中央に存在した。最終日とはいえ、扉が開けっ放しというのがすごい。 |